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獅子の舞 9

ここ1週間ほど、夕月は外にでることができなかった。
それもこれも生徒会の仕事に追われ、寮の自室に戻れば眠気に勝てずにベットに潜り込んでしまうためだ。

柳城学園にきてからこれまで夕月は毎日喧嘩の喧騒の中にいた。
そんな夕月が、この1週間程、外に出れないということは、夕月自身にストレスを与えるばかりだった。

―外にでたい。

そう思う夕月だが、疲れた体では外にでることも出来ない。
だが、この1週間夕月の心は穏やかだった。
その穏やかな日常も良いと思う夕月は、自分自身のそんな想いに戸惑うばかりだった。



***

放課後になれば、夕月は生徒会に行き高臣や彩音の仕事を手伝った。
月末に行われる新入生歓迎会に向けての準備で生徒会の面々は忙しい日々を送っていた。
会計担当である祥吾がモデルの仕事をしていることもあり、夕月はその手伝いも行っていた。
そんな忙しい中夕月はストレスだけを募らせていた。

「ああ!ストレス発散したい!スイーツだけじゃもうだめだ!」

とうとう夕月は弱音を吐いた。

「何がしたい?」

高臣のそんな言葉に夕月は暴れたいと言い、体を動かしたいと訴えた。
すると高臣は、武闘館にこいと言う。
その言葉に夕月は立ち上がって武闘館に向かった。

武闘館の中では、生徒達が部活に勤しんでいた。
空手をやるもの、柔道をやるもの、中には夕月の知らない格闘をやっている物達までいた。

「おみ、あれ、何て言う格闘?」
「あれは、古武術と言うものだ。」
「古武術?」
「昔から日本のみで伝えられている武術だ。古武術といっても色々あってな。蓮池がやっているものは剣術に近いだろう。それように作られた体でないとあのもののように木刀を振ることなどできない。」

そう言って高臣は、がっしりした体格の男を顎でしめした。

「剣道と一緒と思うなよ?あれとはまた違ったものだ。」

高臣が蓮池ちょっと来いと呼ぶと蓮池と呼ばれた男は高臣の前に立った。

「藤堂さん、こんにちは。今日またどうしてこんなところに?」
「夕月が体を動かしたいと言うのでな。ちょっと来てみたんだ。」
「古武術をやりにきたんですか?」
「そうゆう訳でわないんだが…。」

何を思ったのか高臣は、腕を組んで考えこんでいる。

「蓮池、ちょっと夕月の相手をしてやってくれ。」
「え?大丈夫ですか?この子すごい細いし、俺とやったら骨折れちゃいますよ?」
「大丈夫だ。それとも夕月は、蓮池とやるのが怖いのか?」

挑発されたことに気づいた夕月だったが、蓮池が持っている木刀をひったくると

「俺が負けるわけがないだろう。」

と高臣の挑発にまんまとかかってしまった。

「夕月、お前にまだ木刀は振り回せない。木刀なしでやるんだ。」

そう言って高臣は夕月の持ってる木刀を奪い取ると、部活をやっている物達のいる場所に促した。

蓮池の前に立った夕月は、ボクシングの構えを取り、相手の様子を伺った。
じりじりその距離を詰め、蓮池に向かってジャブを連発して繰り出す。
次の瞬間夕月の体は地面に倒され天井を見ていた。何が起こったのかわからない夕月は蓮池を見る。
そして立ち上がり、もう1度蓮池に向かっていった。だが、またも天井をみている。
意地になった夕月は更に腰を深く落として蓮池に向かっていくが、何回やっても天井をみる。

「くそっ!なんだよ!なんなんだよ!その技!」

苛立った夕月は蓮池に向かって言う。

「これは、合気道だよ。合気道はしらない?」
「知らない!」
「知らないのでわ仕方ないね。合気道というものは、少しした力で相手を投げ飛ばすことができるんだよ。」

そう言って蓮池は夕月を起こそうとし、またも床に転がした。
床に転がされた夕月は、蓮池に腕を取られそのまま固め技を食らい、何も出来ずにその場でもがいた。

「あう…。…痛い!…もうやめてっ!」

夕月の艶やかな叫び声に皆がその場で固まったのは言うまでもない。

涙まじりの瞳をしつつ、夕月は蓮池を睨み続けた。
固め技をとかれた夕月は腕をさすり

「痛い!馬鹿力!俺の腕を折る気か!」
「折る気はないよ。だけど、あのまま暴れたままだったら折れてただろうね。」
「抜け出そうと必死だったんだ!なのに!」
「解けなかったでしょ?合気道の技をくらったら暴れては駄目だよ。その反動で技が更にきつくなってしまうから、それよりも技を取られないことのほうが重要だから覚えておいて。」
「合気道使ってくるやつなんか分かるか!」
「格闘をやっているものは、その技を使っては駄目だからね。でも君は良い体をしていたね。何かやっているの?」
「特にやってないけど…。」
「細いと思ってた割に筋肉ちゃんと付いてた体だったよ。まるで何かをやっているような体だった。何をやっているの?」
「べ…別に…。何もやってない。」
「うそだね。もしや喧嘩かな?」

ギクッとした夕月は高臣にもう帰ろうと促した。
その様子を見ていた高臣は、やはりと、確信に近づいたことを悟った。


生徒会室に行く最中。
確かにストレスはなくなっているな、と考えた夕月だった。


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2014-12-29 12:46 : 獅子の舞 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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