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獅子の舞 2


仏壇の前に座った海田夕月(かいた ゆづき)は呟いた。

「兄さん、行ってくるね。」

傍らにあったボストンバックを持ち夕月は立ち上がり、玄関に向かった。

玄関についてもう1度仏壇を見る。
夕月は外にでると家に振り返ることなく歩き始めた。


***


電車とバスに揺られ、4時間たってついた場所は、全寮制の男子校、柳城学園(りゅうじょうがくえん)。
不良の多い高校にしては珍しく、文武両道を詠っている柳城学園は、進学率が高く、お金持ちのご子息が多いことでも有名だった。
夕月は明後日からこの学園に入学する。
寮のある柳城学園は夕月にとってもってこいの場所だった。
1年前から探してる人物を見つけるために。

「ここであいつに会えるかもしれない。」

呟いて門を通ると早速3人の不良達がこちらにくる。
その3人の不良は、夕月の顔を見て驚き、固まり、そして見惚れた。

夕月は、自分の容姿を十分理解していた。
どのようにすれば穏便にことが運ぶか、どのようにすれば自分の手ごまみたいに人を使うことができるか。

胸より長い漆黒の髪、二重の栗色の瞳、紅を差したような赤い唇、透ける様な白い肌、男にも女にも見えない中性的な顔立ち、綺麗と形容していいほどのその美貌は、女でも男でも虜にする。

「あの…お尋ねしたいことがあるのですが。」
「あ”?なんだよ。」

不良の1人は顔を赤らめながら返事をし、夕月のその先の言葉を待つ。

「寮はどこですか?」
「りょ…寮か…それわだなー…」
「ここから西に行ったところだよ。」
「お前、ここの学生か?」

夕月はめんどくせぇなと思いつつ不良達のネクタイピンを確認した。
ネクタイピンは3年が金、2年が銀、1年が黄銅ときまっている。

「はい、よろしくねおがします。先輩方。」

夕月は艶やかな笑みを浮かべて先輩達であろう3人を見つめた。

「お…おう。」

真っ赤な顔をして俯いた3人を後にし、早速寮へと向かう。


寮について玄関に貼られてある寮の案内図を見る。

―寮長の部屋は1階か

夕月は案内図を頭に叩きいれると寮長の部屋に移動した。
ノックを2回して返事を待つが、人の気配はあるが返事がない。

「明後日から入学する海田夕月です。よろしくお願いします」

夕月は不思議に思ってドア越しにそういうと、中から手だけ出てきてカードと寮のしおりを渡された。

―こんだけかよ。

内心舌打ちをし、カードの番号を調べ、自分の部屋であるだろうところに向かう。
ドアの前で栞をみていると、声が掛かった。

「お前、今年の新入生か?」

振り返って見てみるとそこにいたのは切れ長の目をしたワイルドな男だった。

ーこいつ、どこかで…。

返事のない夕月に対して更に質問をぶつけてくる。

「部屋の入り方がわからないのか?」

どこかで会ったことがあると思うが、なかなか思い出せない夕月は銀のネクタイピンを付けた男の質問にはいとだけ答えた。
すると男は夕月が持っていたカードを取ると、ドアの横にあった機械にカードを読み込ませた。

「ほら、あいたぜ。明後日からここの学園の人間になるんだ。しっかり学べよ。」

高笑いをして去っていく男を見つめながら、あいたドアをあけて部屋に入った。
さすがにお金持ちのご子息が多い学園だけあって寮の部屋はきらびやかである。
1人で住むにしては広すぎる部屋を眺め、夕月は溜息を吐いた。

「特待生だからって1人で住むにはこの部屋広すぎだろ。」

呟いた夕月は自分のボストンバックに入った衣服を寝室の横にあったウオークインクローゼトに入れた。
物の少ない夕月のお引越しはものの3分で終了してしまった。
特待制度で入った夕月には寮の部屋を1人で使う権限を与えられている。
他にも特待生たる特典は多い。
授業料、寮費は免除、食事、買い物に至っては全て持っているカードですませることができる。
これも全て無料だ。

寮の栞を見つつ夕月は暮れかかっている外を窓から眺めた。

―兄さん、遅くなったけどごめんね。俺がんばるよ。

そう心に決めた夕月であった。



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2014-12-24 19:18 : 獅子の舞 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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